NEC、シンクライアントを管理するデータセンターのグリーン運用技術を開発 〜 消費電力を35%削減
数万台の規模でシンクライアントを一括管理するデータセンターにおいて、シンクライアントを利用した際に大量に発生する負荷データをリアルタイムに収集して、サーバ全体の状態を把握する。サーバへの負荷は、各シンクライアントで行う業務の内容や時間帯などにより大きく変化するが、今回開発された技術では、サーバ負荷の変化にあわせて負荷の小さいサーバ上のVMを特定のサーバへ集中的に移動させることで、VMがまったく動作していない空きサーバを作り、そのサーバの電源をオフにするといった制御を行うことで、無駄な電力の削減を実現した。
6万台を超えるVMから連続的に発生する大量の負荷データを、大規模データストリーム処理技術を用いて、階層的に配置した複数の負荷計算用サーバで加工・集約しながら収集。これにより、1つのサーバに処理が集中することなく、各サーバにおける処理の負担が軽減され、大量のデータを高スループットで収集可能となる。また連続して発生する大量の負荷データから、将来における各サーバおよび各VMの負荷状況を高速に予測する「逐次回帰予測アルゴリズム」を開発。負荷データのうち、予測に用いるパラメータおよび負荷パターン分析のために加工した少量のデータのみを保存・再利用することで、全データを再利用する方法に比べて計算処理量が1/3程度となった。
シミュレーションによる検証実験では、6万台のVM型シンクライアントを対象としたシミュレーション環境を構築し、1分ごとにサーバのCPU負荷データを収集、およそ200秒の間隔でVMの配置変更が可能であることが確認されたという。また実際のデータセンターにおける負荷データを用いてVM配置変更を行った結果、約38%のサーバの電源をオフにできる可能性があることが確認された(消費電力に換算すると約35%の削減効果)。
NECでは、早期商品化を目指して研究開発をさらに進めていくとのこと。なお今回開発された技術の一部は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から委託を受けて実施した「エネルギー使用合理化技術戦略的開発事業」における研究開発の成果となる。
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