NEC、サービス連携の標準化を視野に入れたSaaS展開

2009年4月26日(日) 21時48分
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システムソフトウェア事業本部長 池田治巳氏
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 NECは「Oracle OpenWorld Tokyo 2009」にて、同社の「クラウド指向サービスプラットフォームソリューション」についてセミナーセッションで説明を行った。これは同社が23日に行った記者発表を、もっとかみ砕いて説明したものだ。

 同社では、SaaS事業者(NECの基盤上でビジネス展開)、一般企業(イントラネット内SaaSを構築)、AP利用者(SaaSアプリケーションを活用)を対象にビジネスを展開する。提供する形態は、NEC自身やパートナーのアプリケーションをSaaSで提供していく“アプリケーションサービス”と、NECのデータセンターやNECビッグローブのプラットフォームを使ってサービスを提供していく“プラットフォームマネージドサービス”に分類される。

●イントラネットSaaSまでサービスを広げる

 拡大フェーズは(1)アプリケーションの拡大(2)ビジネスの拡大(3)適応領域の拡大といった3つのステップを見込む。最終ステップの適応領域では“イントラネットSaaS”が含まれる。説明にあたったシステムソフトウェア事業本部長の池田治巳氏は「ITコストの削減のためには、グループ各社でバラバラにやっているITのシステムをより効率的に運用・管理、構築していくことが必要だ。よく言われるプラットフォームの集約とかアグリゲーションが行われるが、ただ単に集約するだけではなく、集約されたアプリケーションをSaaS的にネット経由で各社にデリバリーし、メンテナンスコストも含めて運用していくことを考えている。グループの情報部門や情報子会社と連携して新しい企業内の情報システムを構築していくというところを狙ったものだ」と解説した。

 氏は潜在ニーズが高いのはイントラネットSaaSと話すが、その例としてはすでに展開しているSaaS型購買サービス「PLEOMART/PS」、NECネッツエスアイによる音声SaaSサービス、SaaS型eラーニングサービス「Cultiiva Global」業務情報共有サービス「Social Tool Mart」が紹介された。SaaS型eラーニングサービス「Cultiiva Global」は、SumTotal System社のラーニングマネジメントシステムにNECのカスタマイズ機能を付加し、トータルな人材育成サービスを多言語で提供したもの。すでに金融機関、通信キャリア、半導体製造機器などに導入されているという。業務情報共有サービス「Social Tool Mart」は、SNSの機能を中心に企業内のコミュニケーション活性化を狙ってスタートしたサービス。社員の働きのどこに無駄があるか、どこを改善できるかなど分析可能なアプリケーション「タスクバ」を合わせてSaaSとして提供し、業務情報の共有を図るというというものだ。テレビ局などでも採用されている。

●SaaS基盤サービス「RIACUBE/SP」

 クラウド指向サービスプラットフォームソリューションの基本となっているのは「RIACUBE/SP」と呼ばれるもので、SaaS型アプリケーションの開発や運用に必要な機能を集約したSaaS基盤サービスだ。構成要素は下の写真のようになっている。

 ホスティング基盤としてのRIACUBE、基本機能、共通コンポーネントを配置するが開発評価、支援環境も用意する。顧客がSaaSアプリケーションを新しく構築する場合、あるいは既存のパッケージをSaaS化する場合など様々なケースが考えられるが、それらを支援し、運用をNECで代行することも考慮されている。

●サービス連携の核「OSR(Open Service Repository)」

 しかしながら、SaaSで重要なのはサービス間の連携だ。例えばSFAのサービスを利用している顧客があったとする。そこにBI(Business Intelligence)ツールが連携できれば、担当者が顧客データや取引データを分析し、より効率的な営業活動ができる。さらにそこに既存のERPのシステムを連携できれば基幹システムとの受発注管理と連携して業務のスピードアップや迅速な対応が可能になることが考えられる。これらサービスの連携はより高度な利便性の高いサービスを実現するためには不可欠だ。

「残念ながら一般的な各サービスは連携を意識して作られてはいない。改めて連携しようとすると個別の調整が入ってくる。そこがサービスを使うためのコストや時間となったりする。こて先の施策ではなくNECは根本的に対応したいと考えており、サービス管理情報を共通化し、できれば標準化までもっていき、いろんなサービスを提供する方が同じようなサービス管理情報を持ちながら新たなサービスを連携していく仕組みを業界あげて作っていきたい」と池田氏は強調する。

 同社ではSIコンサルパートナー、プラットフォームパートナー、アプリケーションパートナーと協力しながら、共通仕様はどうあるべきかということを検討している。その核となるのがサービス間連携を行うためのツール/サービスである「OSR(Open Service Repository)」だ。OSRでは、OSR-R&R(Registry&Repository)、OSR-View、OSR-EPGW(Enterprise Gateway)の3のサービスを提供する。OSR-R&Rでは、カタログ情報の管理とランタイム情報の管理、販売元、価格、機能概要など商品の情報などを格納することでサービス間の連携をしやすくする。OSR-Viewはレジストリ&レポジトリを参照するための無償のポータルサービス。OSR-EPGWはデザインツールや認証連携、統合ID、サービスルーティングの機能を4つの連携モデルと3つのレイヤで提供していく。

 なお、同社ではアプリケーションの拡充を含めたサービスの拡充と強化を図るため、「SaaSBIP」を進めている。アプリケーションパートナー、プラットフォームパートナー、SI/コンサルパートナーに分類され、現在賛同している企業は51社になっているという。
《RBB TODAY》
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