OKI、世界初、毎秒160Gbpsの超高速光マルチメディア配信システムを開発
現在、通信キャリアで運用している光アクセスシステムは、日本国内ではGE-PONシステム(毎秒1.25ギガビットの容量)、米国、欧州など海外ではG-PONシステム(毎秒2.5ギガビットの容量)が主流であり、これらは主にデータおよびTV映像の伝送サービスに用いられている。これらの光アクセスシステムにおいて、16ユーザが接続した場合、1ユーザあたりに割り当てられる通信容量は78メガビット〜156メガビットとなる。
光ハイブリッド多重技術は、光符号分割多重方式(OCDM)と光時分割多重方式(OTDM)を融合し、この2つのハイブリッドで多重することで、それぞれの利点を生かし、欠点を補う、OKIが独自に開発したあらたな多重方式となる。今回OKIの開発した超高速光マルチメディア配信システムは、従来の光アクセスシステムより通信容量を大幅に拡大。GE-PONシステムの128倍、G-PONシステムの64倍の通信容量を実現し、1ユーザあたり毎秒10ギガビット(16ユーザの場合)の割り当てとなるため、超高精細・高品質な映像配信サービスの提供が可能となる。映画産業や医療関係など、高品質映像コンテンツの活用が求められる業界への貢献や、地域の通信環境の活性化に繋がることが期待される。
本システムにおける主要装置となるOLT(Optical Line Terminal)では、10Gbpsの信号を16チップの符号でそれぞれ符号化した後、25psの時間スロットに光学的に多重し、さらに波長で4倍にすることで、10Gbps×16chの多重信号を出力する。この160Gbpsの信号を、20km(光アクセスシステムでの最長距離区間)伝送し、1×16のスプリッタで分配した後、符号選択による復号を行うONUにより信号を抽出し、10Gbpsの信号を復元することに成功した。なお、今回の実験では1スロットに1符号しか多重していないが、1スロットに4符号まで多重できるため、さらに4倍の容量(10Gbps×64ch=640Gbps)を伝送することも可能とのこと。また逆に、波長資源を有効に活用する場合は、4符号×4スロット×1波長の160Gbpsの構成も可能とみられる。
この研究成果は、3月26日、OFC/NFOEC2009(the Optical Fiber Communication Conference&Exposition and the National Fiber Optic Engineers Conference、3月22日〜26日、米国カリフォルニア州サンディエゴ市にて開催)にて発表される予定。なおOKIは、今回の開発に係る研究を、独立行政法人 情報通信研究機構(NICT)の民間基盤技術促進制度からの委託研究「超高速光マルチメディア配信システムの研究開発」の一環として行っている。
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