日立、「BladeSymphony」のブレードサーバラインアップなどを強化!
新たに発表されたハイエンドブレードサーバ「BS2000」は、日立独自開発のサーバ仮想化機構「Virtage(バタージュ)」により、従来比約2倍の仮想サーバ集約率を実現、現行ハイエンドモデル「BS1000」に比べ、4倍のメモリ容量(144GB)、7倍のI/O性能(162Gbps)を実現するなど基本性能が大幅に強化されている。価格は税込 2,793,000円から、4月1日より出荷開始される。
小型高集積モデル「BS320」では、あらたに「HDD拡張サーバブレード」、「PCI拡張サーバブレード」を開発し、ファイル・バックアップサーバ含めた統合システムを単一シャーシで提供できるようになるほか、メモリ容量も1.5倍となる最大48GBに拡張されている。価格は税込 916,965円から、4月1日より出荷開始される。
同社情報・通信グループCSO兼経営戦略室長の北野昌宏氏は、企業が昨今盛り上がりを見せるSaaSやPaaSといったクラウド型サービスを、従来から利用しているSIと統合して活用する形態をビジネスクラウドと定義し、それを運用するシステムは既存の基幹系システムと同等レベルの性能・品質・サポートが必要と指摘。その上でBS2000をはじめとする「BladeSymphony」を、ビジネスクラウドの基盤となる統合サービスプラットフォームとして訴求していきたいとの意向を示した。
このことを踏まえ、統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony」の強化ポイントとして、ユーザーのニーズが高い「信頼性・可用性」、「柔軟性・拡張性」、「省電力」、「構築容易性」の4つをあげ、それぞれについて、今回の取り組みを具体的に挙げた。
●長期保証・サポートが「信頼性・可用性」に貢献
今回発表されたBS2000とBS320には7年間のハードウェア長期保証、ロングライフサポートサービスがオプションで提供されている。「現在の業界標準は5年保証だが、ユーザーは10年サーバを使いたいと考えている。今回の7年という期間はそのニーズにかなり踏み込んでいるつもり」(北野氏)と自信を見せる。
情報・通信グループ エンタープライズサーバ事業部 事業部長の山本章雄氏は7年間という長期保証を実現できるようになった理由として、豊富なメインフレームの長期運用で培った、トラブルの切り分けやホットスワップといった長寿命化設定の充実、独自センサ技術による吸気温度やシャーシ内温度の常時監視機能、寿命クリティカル部品への冷却気流の最適化制御の3つをあげた。
また、長期保証の実現によりシステム更改回数が削減されるため、ハードウェア入替費、システム構築費の削減が期待できるうえ、新たな機器導入に伴う消費財、廃棄物の削減により、グリーンITにも貢献するという。他にも、Linuxの高信頼化、メモリ容量やI/O性能の強化による仮想サーバ集約率の向上、メモリ、I/Oエラーといったハード障害のログ採取強化、などが「信頼性・可用性」の向上に貢献しているという。
●柔軟性・拡張性が大幅に増す
BS320に外部ストレージ、LANスイッチ、アダプタを追加することなく最大6台のHDDを導入できる「HDD拡張サーバブレード」、ネットワークボード数を簡単に拡張できる「PCI拡張サーバブレード」が追加されたことにより、柔軟性・拡張性が大幅に増すという。例えば「従来、ブレードサーバーでバックアップを行う場合、バックアップサーバー用に別途外部サーバーを立てる必要があったが、最大6台のHDDを搭載できるHDD拡張サーバブレードを利用することで、バックアップサーバーも単一シャーシ内に統合することが可能になる」(山本氏)
一方BS2000では、サーバブレード上に各種拡張カード2枚に加え、I/Oボードスロットも2枚まで搭載でき、多数のI/Oが必要なシステムに柔軟に対応できるようになっている。なお、これまで日立製のHBA(ホストバスアダプタ)には独自のI/O仮想化アシスト機能が使われていたが、今回の製品からはVt-iやVt-dといったインテルの仮想化支援機能もサポートされている。「将来的にはI/Oに関してはVt-dに統一していく方針」(山本氏)とのことだ。
他にも、サーバ仮想化機構「Virtage(バタージュ)」による基幹向け仮想環境の強化(BS2000に標準搭載)、仮想化運用管理ソフトウェア「JP1」との連携、メモリ容量拡大(最大48G)によるリソースの最適化などが「柔軟性・拡張性」の向上に貢献しているという。
●省電力・省スペースに貢献
BS2000には、米国EPRI(Electric Power Research Institute)が作成した省電力電源認定プログラム80 PLUSのGOLD認証(最高ランク)を取得した、AC/DC変換効率92%(同社比7%向上)を誇る高効率電源が使われており、コストとCO2の削減に貢献している。「高効率電源の開発には様々な細かい技術が組み合わされているが、部品の価格を上げずに効率を上げる、その最適化に苦労した」(山本氏)
また、BS2000、BS320の両機種で、シャーシの電力供給・消費量を視覚化する「電力モニタリング」機能、プロセッサ利用状況に応じて周波数を制御し、サーバブレードの消費電力を最大16%削減できるという「パワーキャッピング」機能に対応している。2009年1月に発表された省電力・省スペースなデータセンタ環境を実現するモジュール型データセンターも省電力への取り組みだ。従来設備比で消費電力を最大27%、設置面積を最大75%削減するという。「現在データセンターの利用比率はホスティング2割、ハウジング8割となっている。ホスティングに関してはすべて「BladeSymphony」を、ハウジングに関してもできるだけお薦めしていきたいと考えている」(北野氏)
●導入〜構築期間を最大50%削減
高可用性を提供するN+1コールドスタンバイ構成の設定、VirtageやVMwareといった仮想化ソフトの組み込み、管理サーバ、ストレージ、スイッチといった各種設定、連動確認などをあらかじめ行った統合出荷サービスの強化・拡充により、導入〜構築期間を最大50%削減できるという。また、ストレージをニーズに応じて選択可能なかんたん導入モデル、「BladeSymphony SP(シンプルパック)」の拡充(SASモデルとFibreChannelモデルの追加)も図られている。
同社はBladeSymphony事業全体(ブレード、ストレージ、ネットワーク、保守等)の06年度〜08年度の累計売上高を800億円と発表、あわせて今後3年間で17000億円を目標とすることを示した。「現在日本のブレードサーバ市場は各社均衡の状態だが、ワールドワイドで見るとやはりIBMとHPが断然強い。弊社もグローバルビジネスの強化を目指し、今後も新たなビジネス施策・投資を積極的に実行していきたい」(山本氏)
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