シスコとユビテック、東大本郷キャンパスのグリーンIT化に協力
「グリーン東大工学部プロジェクト」は、東京大学本郷キャンパスの工学部新2号館を対象として、産官学34組織の連携により、CO2の排出量を2012年までに15%、2030年までに50%削減することを目標としたプロジェクト。具体的には、新2号館をモデルケースにCO2の削減を行うもので、空調や照明、研究室の使用電力、サーバ・ルーム、ビル・マネジメント・システムの消費電力量のリアルタイム・モニタリングなどを行う。運用管理や各連携制御機能の実現など、ICTを活用したグリーンIT化を推進する内容だ。
実証実験では、ユビテックのBX-Officeアプリケーションを実装し、Cisco Application eXtension Platformを搭載したシスコのシスコサービス統合型ルータ(Cisco ISR)を設置し、各部屋における利用実態の把握と実態に応じた自動制御運用による効果検証を行う。BX-Officeを搭載したCisco ISRルータが、新2号館に設置されている照明や同館の空調システムと連携し、IPによる照明制御や空調制御を可能にする。また実験対象のエリアに設置した人感センサーによる人の在室・不在情報、照明のオン/オフ状況などを計測し、見える化する。会議室や講義室利用時には、施設利用予約管理システムの予約状況を確認し、未予約利用かどうかを判断できる。それぞれの情報はプロジェクトの共通データベースに格納して分析できるため、今後のグリーン東大工学部プロジェクトの活動でも活用が可能だ。
システムを設置することで、学内ネットワークと設備制御システムを統合した運用が可能となる。またIT機器と照明や空調などの設備機器との連携は、インターネット経由における制御・管理・監視を可能とし、無駄な電力消費の抑制や管理運用コストの削減を支援する。さらに電力消費量などが見える化(グラフ化)できるため、個人個人の省エネ意識の向上を図るとともに、人感センサーが捉える人の行動パターンと電力量との関係性を把握し、効率的な運用設計を可能とする。また施設予約管理システムとの連携によって施設の延長利用や未予約利用が浮き彫りとなるため、照明や空調などの資源エネルギー消費を適正化させ、統合管理することによって得られる省エネ効果を検証する。さらに、次のフェーズとして、ビデオ監視やアクセス制御機能を実装することにより、より安心・安全なビル、オフィスを実現することを目指していく。
グリーン東大工学部プロジェクトを推進する東京大学教授の江崎浩氏は「今回の協業は、グリーン東大工学部プロジェクト参加メンバー同士のコラボレーションによるものであり、プロジェクトの重要な活動目的の1つであるあらたなITビジネスの創生と新製品・新サービスの先駆けと認識しています。これまで実現が困難であったIT機器と設備機器、相互の情報連携をIPv6技術、Web 2.0技術、フューチャーインターネット技術を活用し実現している点が画期的です。このプロジェクトの成果がビジネス展開と技術の標準化、そしてグローバル展開へ貢献することを期待しています。」とのコメントを寄せている。
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