【連載・HP Mini 1000レポート(Vol.1)】さらに進化したHPのミニノート
会場には、日本HP 取締役 副社長執行役員でパーソナルシステムズ事業統括担当の岡隆史氏、ヒューレット・パッカードカンパニー シニアバイスプレジデントでグローバルマーケティングを担当するサティーブ・チャヒール氏のほか、日本HP モバイル&コンシューマービジネス本部プロダクトマネージャーの菊地友仁氏、世界的なデザイナーとして知られるヴィヴィアン・タムさんらが出席した。
●前年度比で売り上げは19%増
「(8〜10月期は)PC事業全体では1500万台を販売した。概算値で年間1400万台と言われる国内の販売ボリュームを、世界全体ですが3カ月間で上回った。特にノートPCの販売台数は38%増。売り上げでも20%増と好調だった」
冒頭では岡氏が登場して業績を報告。アジア圏での伸びはもちろんだが、ヨーロッパやアメリカでも業績が底堅かったことで、前年度で19%ものアップを達成したという。今回発表の製品については「ミニノートは低価格だと思われていますが、弊社としてはそれだけが訴求ポイントではないと思っています。身につけることで自分のセンスをアピールできるプライベートなアイテムだと考えているんですよ」と語り、記者会見では敢えてスペックなどの紹介をひかえめにして、人の感性にうったえる形での発表を行いたいということを暗に訴えていた。
一方、シニアバイスプレジデントのサティーブ氏は「PC業界は3年も前から飽和状態。専門家はローコスト市場しかないだろうと語っていた。当時、我々はまず果たさなくてはいけないことは何かを考え、それはPCをプロフェッショナルな意味でもパーソナルな意味でも進化させることだということ。技術面だけでなく、それを使う人の生活にも影響を及ぼすような製品を作ることだと考えた」と述べた。結果的にそれはHPインプリントという新しい技術をはじめ、卓越したデザイン性、「クイックプレイ」と言われるOSを起動することなく音楽を聴いたりできるユーザーインタフェースの改善といった形で姿を現すことになった。サティーブ氏は「小さくて良い、良いものは小さい、そういうものをこれからは目指していく。最先端の技術を小さなものの中に入れていきたい」と強調した。
●性能、可搬性、デザインなど、さまざまな要素に磨きをかけたHP Mini 1000
今回発表されたHP Mini 1000は、カラーが全体が黒に統一されていて精悍な印象。天板は同社製品の特徴ともいえるHPインプリント仕様になっており、力がぶつかり合って渦を巻く様子を表現した「ZEN-design“uzu”(渦)」を採用。見る角度によって際立ったり、天板と同化して目立たなくなるのは、塗装ではなくてインプリントだから。非常に高級感のあふれるデザインに仕上がっている。
ハードウェアスペックについては、CPUがインテルのAtom N270(1.6GHz)で、メモリーはDDR2の1GB。OSはWindows XP Home Edition SP3。802.11b/gの無線LANやWebカメラを搭載する。CPUはHP 2133が採用していたVIA C7 M ULV(1.6GHz)に比べると大幅に強化されている。処理能力の面ではミニノートに必要な性能が十分にあるといえるだろう。記録媒体は8GBのSSDのみのモデル、16GBのSSDと「HPミニモバイルドライブ」と呼ばれるUSBメモリーを搭載するモデル、そして60GBのHDDを搭載するモデルが用意されている。HPミニモバイルドライブは取り外しも可能だ(OSは外付けストレージとして認識する)。
本体重量は約1.1kg。前モデルのHP 2133に比べて170gほどの軽量化を果たしている。付属するACアダプターもコードを含めて192g(本体は151g)なので、両方をカバンに入れても約1.3kg。やはりACアダプターはいざという時のために常に持ち運びたいので、軽量化されているのは嬉しいポイントだろう。さらに、カタログスペック以上に驚かせてくれるのが25.9mmという本体の薄さだ。これにはバッテリーが大きく関係している。通常は円筒型の電池が内部に入ったリチウムイオンタイプが利用されるが、HP Mini 1000の場合は電解質に液体を使わないリチウムポリマタイプ。これによって形状が薄く仕上げることに成功したという。駆動時間はSSDモデルで約3.5時間、HDDモデルで約3.3時間となっている。
液晶ディスプレーも10.2インチ(1024×600ドット)と強化され、表面には「HPハードコートクリスタルビュー」というコーティングで傷をつきにくくしてある。さらに外枠との境目がない構造とすることで、デザイン上のうまく仕上げている。ユーザビリティにも十分な配慮がされており、キーボードはフルサイズのキーピッチの92%にあたる17.5mm×17.5mm。ストロークも2mmが確保されている。配列も日本語配列を採用しているので、デスクトップと同じ感覚で扱えるだろう。
気になる価格は、SSDモデルが4万9800円、SSD+USBメモリーモデルとHDDモデルが5万4600円。この内容で5万円を切る価格というのもすごいが、5000円程度の差で好きなモデルが選べるというのも嬉しい。
●来年ブレイク必至!! 女性向けに「Vivienne Tam Edition」をラインナップ
HP Mini 1000の話題はそれだけではない。ニューヨークを活動拠点とし、世界的に知られるファッションデザイナーのヴィヴィアン・タムさんとのコラボレーションモデルが存在するというアナウンスが会見ではあった。そのデザインは鮮烈な赤色を放つ芍薬(しゃくやく)がモチーフ。発売は来年の2月頃を予定しているという。価格は未定。
サティーブ氏に招き入れられる形でステージに現れたヴィヴィアンさんは、「今回、すばらしいコラボレーションをさせてもらった。色とパターンに注目してもらいたいし、さわり心地もつややかで花瓶のよう。また、エンターキーには「喜喜」を刻印しました」と特徴について説明した。
ヴィヴィアンさんのブランドは国内においても若い女性には圧倒的な知名度を誇り、西洋的なものと東洋的なものが見事に融合したVivienne Tam Editionは、来年ブレイク必至といった印象だ。なお、サティーブ氏はヴィヴィアンさんの起用に関して「パーフェクトチョイスだったと思う」と最高の賛辞を送った。夜にはファッションパーティーも開催されたが、そのもようは別途紹介する。
ヴィヴィアン・タムさんの登場でも度肝を抜いたのだが、さらにスペシャルゲストとして俳優の要潤さんとタレントの椿姫彩菜さんとがステージに登場。要さんがHP Mini 1000を「すごい軽い。コンパクトなのにモニターが大きくて見やすいし、キーボードも従来と同じくらい。デザインもシャープですね」と、椿姫さんがVivienne Tam Editionを「赤いパソコンは初めて見ました。ワクワクするし、芍薬がまたいいですね。私も美しくいなきゃと思いました」と評価した。
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