真のテレプレゼンスを体験——ポリコム カスタマーブリーフィングセンター
ポリコムのテレビ会議システムは、ディスプレイやカメラが分離したHDXシリーズが有名だ。これは、既存の会議室などに導入しやすい特徴がある。これに対してRPXは同社のテレプレゼンス製品の最上位モデルで、壁に埋め込まれた大型ディスプレイや専用の会議テーブルなどにより、リアルで臨場感のあるテレビ会議が可能だ。そのため価格も3,000万円以上と高価なシステムだが、今回発表されたTPXは2〜3,000万円と若干リーズナブルになっている。機能はRPXとほぼ同じだが、画面構成やリアルな会議室の再現という点で差がある。具体的には、あとのデモセンターの写真とともに説明する。
発表会でまず登壇したのは、ポリコム・ジャパン 代表取締役社長 奥田智巳氏は、ポリコムの現状と2009年以降の企業の方向性について述べた。同社は、NASDAQ上場企業で株式の時価総額は22億ドルだそうだ。世界的な金融危機の影響により株価は下落しているが、無借金経営や世界市場でのシェアなどから、平均の1/2程度の落ち込みで済んでいるとのことだ。2007年のグローバルな売上高は9億2,990万ドルで、そのうちテレプレゼンス/ビデオ会議製品の売上が50%を占めている。音声会議システムが18%、ワイヤレス機器が12%、会議サーバーやプラットフォームなどインフラ製品が14%。VoIP電話機が6%となっている。また、日本ではあまり知られていないが、VoIP電話機の世界トップシェアはポリコムの製品だそうだ。
日本での売上構成はこれと少し異なり、テレプレゼンス/ビデオ会議システムが全体の70%を占める。インフラ製品が20%で音声会議システムは10%程度となっている。ポリコムのVoIP電話機は日本では十分認知されておらず、ワイヤレス製品は日本市場にはまだ投入していないので、2009年以降は、この分野への進出を考えているとした。また、2009年に向けた取り組みとして、簡単なユーザーインターフェイスで誰でも、どこからでもをコンセプトのユーザーエクスペリエンスを強化すること、1,000拠点といった大規模運用での効率的な管理とキャリアグレードの高い信頼性を確保すること、といったビジョンを示した。
このうち新しいユーザーエクスペリエンスを実際に体験してもらう施設の必要性が、今回公開したデモセンターの背景にあるそうだ。このようなデモ用施設として、北米サンタクララに最大規模の「エクゼクティブブリーフィングセンター」と、ニューヨークと東京に「カスタマーブリーフィングセンター」が存在している。今後は中国やヨーロッパにも同様な施設がオープンされるという。
実際の施設の案内は、ポリコムジャパン カスタマーブリーフィングセンター マネージャ 荒井修三氏が行ってくれた。この施設のうち紹介されたのは、今回の記者発表の会場となったセミナールームと5つの会議室だ。セミナールームは全面が巨大なマーカーボードになったスクリーン(2面使える)と2台のプロジェクター、シーリング(天井)マイク、イーグルアイカメラ2台、講師用のモニタ(教室後ろに設置)2台が装備されている。当然テレビ会議システムになっているので、講師が遠隔地にいて前面のスクリーンのうち一面を使ってテレビ会議講演なども可能なセミナールームだ。
次の写真は、通常の会議室にHDXシリーズを設置したデモルームと、壁にディスプレイを埋め込んだタイプの2つの会議室だ。テレビ会議用に間接照明やシーリングマイクなど工夫されている。間接照明はディスプレイへの反射や映り込みがなく、シーリングマイクは卓上マイクと違って、書類をめくる音や机の上の音を拾うことがないので、ストレスのないテレビ会議が可能だ。専用の集中リモコンを使えば、ブラインドの開閉、照明の制御、モニタの切り替えなども一括制御が可能だ(写真のカラオケボックスのリモコンのような装置)。
最上位モデルであるRPXシリーズが設置された会議室は、シームレスな4面スクリーンが、接続先を等身大で表示される。会議室の楕円テーブルにあわせて、画面の湾曲して配置されており、かなりリアルな映像となる。画面の継ぎ目も目立たないようになっており、映像のつながりも違和感がなく、まさに同じ部屋にいる感覚だ。デモでは中国オフィスのスタッフとの会話とプレゼン資料のやりとりが行われた。
TPXシリーズが設置された部屋は、3台のディスプレイが配置されているが、フレームの部分で分断されている。こちらはシンガポールオフィスや日本オフィスなど多拠点、マルチスクリーンでのデモが行われた。もちろん、RPXシリーズも4枚のスクリーンごとに分割表示が可能だそうだ。
ポリコムでは、より自然な会議に近い環境が再現できるテレプレゼンスシステムは、簡易的なネット会議システムなどと比べてストレスもなく、会議後の疲労感も違うという。画像や通信品質、管理のための初期投資は必要だが、海外に拠点が多数ある場合、出張の交通費や宿泊費を削減できるだけでなく、飛行機や車など輸送機関によるCO2排出削減にも貢献できるとしている。
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