【特集・グリーンIT】大塚商会のミスター環境に聞くオフィスの環境ソリューション

2008年11月1日(土) 20時29分
大塚商会マーケティング本部ODSプロモーション課の北堀利明氏の画像
大塚商会マーケティング本部ODSプロモーション課の北堀利明氏
 大塚商会が社内で実践している環境対策「大塚エコ・アクションプラン」。この実績をもとに、実際にユーザに提供する環境対策が「大塚環境ソリューション」だ。他社と比べてどんな特徴があるのだろうか。また、環境対策以外にどんなメリットがもたらされるのか。大塚商会の“ミスター環境”ことマーケティング本部ODSプロモーション課の北堀利明氏にインタビューした。

——大塚環境ソリューションの概要を教えてください

弊社は、19の環境ソリューションを用意しております。この19のソリューションで、オフィス内において環境に配慮しなければならないことは、すべて網羅しています。環境対策は、“どこから手を付けていいのだろう”と皆さんが悩んでいると思います。弊社の場合は、ソリューション化していることによって、機器の導入から運用、サポートするというトータルで提供しているのが特徴です。これらの環境ソリューションを個別に販売することもできます。しかし、オフィスや建物全体の消費電力を測定し、お客様の環境を分析するなどのコンサルティングを行い“トータル”でというのが大塚商会の考えです。

——ユーザー側の意識はどうですか?

環境ソリューションの導入は、全社的な取り組みになります。1つの部署だと1人の決済で済むのですが、全社的に行う場合は“うちはやりたくない”という部署も出てくる場合があります。そのため、経営者からトップダウンで実施しないと、部署をまたいで全社的に実施するのは、なかなか難しいです。

——企業はコスト効果に敏感ですが

大塚商会の環境ソリューションは、CO2削減の効果がありますが、環境にかなり意識したトップ企業でないと、これだけではなかなか実践はできません。経営者が見ているのは、やはり“コスト”です。「システムを入れたからには費用対効果は出るんだろうね」というところに関心が行くわけです。とはいうものの、大塚商会の環境ソリューションを導入しますと“何%のコストやCO2が削減できます”といった具体的な目安は出していません。PCの台数やオフィスの広さ、業務のボリュームでも変わってくるためです。コストの削減効果を算出するために、導入前のコンサルティングが必要です。お客様の利用状況や業務ボリューム、社員の数、PCの数などをお聞きして、そのデータを元にしてコストとCO2の削減効果を算出しご提案をします。パンフレットなどに指標を示した方が分かりやすいのは百も承知なのですが、コンサルティングの前に“ペーパーレスシステムを導入すると何%のコストやCO2が削減できます”と出すのは、現実的ではないと考えています。

——具体的な数字でなくてもコスト削減効果はどれくらいあるのですか

例えば、大塚環境ソリューションの1つであるペーパーレスシステムによるコスト削減は、紙の経費が減るというだけでも大きいです。紙の削減効果がよく分かるのがFAXですね。FAXは紙で出力しますが、本来は回線を伝わってくる電子データです。なので必ずしも紙で出力する必要はありません。そこで、PCにデータを取り込むことでFAXのペーパーレス化を実現しました。FAXのために、紙を1か月間で1万枚使っている会社が、半分や3分の1に削減しようということが可能で、コストの削減効果が明らかに出てきます。このように紙の経費の節減もありますが、ペーパーレスシステムは業務効率が向上し“人の動きが少なくなる”というコスト削減が遥かに大きいです。業務効率の向上は、人件費という形で見えてくるようになります。例えば紙の文書管理では配布という業務が必要です。数百枚の紙をコピーして、紙をとじて、関係各部署に配るという作業が必要になります。電子化を行うとこのようなコピーや配布の作業がなくなります。このなくなった作業の人件費が、業務効率向上によるコスト削減に結びつくというわけです。

——ペーパーレスシステムの導入事例を教えてください

導入事例として、ペーパーレスシステムと生産管理システムとの連携というのがあります。生産管理システムからは、たくさんの帳票が出てきます。電子化の前は生産管理システムから出てきた帳票をコピーしたりバインダーにとじたりといった作業を行っていました。この作業を電子化するために、生産管理システムをバーコードやQRコードに対応させました。これにより、生産管理システムから出力された帳票のバーコードやQRコードをスキャンをすると、ペーパーレスシステムに自動的に入力できるようになり、電子化と同時に業務効率が上がりました。

——他社もペーパーレスや文書管理システムをアピールしていますが、違いは?

他社のペーパーレスシステムとの差別化としては、大塚商会オリジナルの販売管理ツール「SMILE」があります。SMILEは、既存の基幹業務や生産管理システム、ERP、販売管理と複合機を連携させるパッケージです。他社にも連携ができるパッケージがありますが、いずれもカスタマイズが必要です。しかし、SMILEはパッケージの標準機能として連携できるのが強みです。このSMILEを使うと、複合機のタッチパネルを操作するだけで、ファイルサーバに書類を保管できるようになります。複合機とファイルサーバなどとを連携させるということが大塚商会と他社とが大きく違うところだと思います。語弊があるかもしれませんが、電子化による入出力業務というのは面倒くさいです。そのため、このように入出力作業をいかに簡単にするかということがポイントとなってきます。

——ペーパーレスシステムはコスト削減以外にもメリットはあるのですか

最近だと「内部統制」がペーパーレスシステムと密接に関係してきます。内部統制を実施しようとしますと、紙では管理しきれない部分があるのでペーパーレスシステムが役に立つというわけです。承認ワークフローの電子的もその1つです。日本的な承認ワークフローは複雑ですので、欧米のソフトを日本語化したのでは対応できません。そこで、日本人のための承認ワークフロー「Advance-Flow」を開発しました。先ほど説明したFAXのペーパーレス化は、プライバシーの保護にも役立ちます。FAXで個人情報が送られてきたのに、誰も取りに行かなかったら情報漏えいにつながる可能性がありますよね。FAXのペーパーレス化ではこれが防げます。

——ペーパーレスシステム以外の環境ソリューションとしては何がありますか

いま力を入れているソリューションの1つにLED照明があります。初期コストは高いのですが、消費電力は白熱灯の10分の1です。寿命が4〜5倍長いというのも大きなメリットです。会議室の天井だと手が届いて誰でも交換ができますが、高いところですと業者に頼まないと交換ができません。このメンテナンスコストもが削減できるのも大きいです。

——最後に大塚環境ソリューションの意気込みをお聞かせください

“グリーンITは意気込んではいけない”というのが大塚商会の考え方です。大塚商会はこれまでに、75万社のお客様に内在していた経営課題や業務課題を提案して解決していきました。環境課題もその延長で解決していきたいです。
《RBB TODAY》
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