日立、親指サイズで原子の10分の1サイズを測定する変位センサを開発〜光干渉計にフォトニック結晶を導入
今回開発された小型変位センサは、光の干渉現象を利用する光干渉計を応用し、光学部品にはじめてフォトニック結晶を導入したもの。光干渉計の参照ミラーに、積層型フォトニック結晶偏光子を用いて、新しい偏光分離形共通光路光干渉技術を開発した。これにより、空気の揺らぎや機械振動などの影響を低減すると共に、参照ミラー・測定対象間で生じていた繰り返し反射や光量低下を抑制するなどし、感度を高めた。最終的に、従来の光干渉計では両立が困難だった、親指サイズまでの小型化と、測定感度40ピコメートルという高感度化を実現させたという。ちなみに、原子の大きさが約100〜300ピコメートルなので、それより1桁小さな測定感度となっている。
親指サイズという小ささを活かし、今までスペースが限られ高感度な変位センサの組み込みが困難であった、半導体デバイスなどのナノ構造素子を加工する超精密加工機などに搭載することができ、原子レベルの精度による工具、試料の位置決めや、加工の微細化に大きく貢献すると見られている。
また、既存の原子間力顕微鏡、走査トンネル顕微鏡をはじめとする走査プローブ顕微鏡にセンサを組み込むことにより、従来ナノメートル(1ナノは10億分の1)オーダの精度であったプローブ(探針)の位置制御を、ピコメートルオーダの精度に高めることも可能と見られている。
なお、本技術は、11月4日〜6日に茨城県つくば市のつくば国際会議場で開催される「Optics & Photonics Japan 2008(日本光学会年次学術講演会)」にて発表される予定だ。
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