民さんは野菊のようだ〜「野菊の如き君なりき」など木下恵介監督特集
「野菊の如き君なりき」は、伊藤左千夫の小説「野菊の墓」が原作。幼いころから姉弟のように育ち、いつしかお互いに魅かれていく政夫と民子。しかし封建制という時代が身分の違う2人を引き離してしまうというピュアで切ないラブストーリー。木下監督は、封建的な制度への批判よりも、それによって身動きがとれず、じっと耐える2人の恋を美しくまとめあげている。主演の田中晋二と有田紀子は、監督が同作のために起用した無名の新人だが、少年と少女の恋心を瑞々しく好演。また、作品の大部分が、現実の場面から過去を回想する形式をとっており、楕円形のボカシによって詩情豊かな画面作りを成功させている。公開当時大ヒットし、木下監督の代表作のひとつだ。後に松田聖子主演でリメイクされており、「民さんは野菊のような人だ」のセリフが有名になった。
「楢山節考」は、日本古来の民話の中でも哀惜を極める“姥捨伝説”を題材に、日本の貧しく厳しい生活感情を象徴的に描いた作品。歌舞伎様式を用いた斬新な演出に加え、義太夫と長唄の伴奏音楽という斬新な手法で幻想的に表現。主演の田中絹代は、丈夫な前歯を3本抜き迫真の演技を披露している。このほか“日本初の総天然色映画”となった「カルメン故郷に帰る」の続編「カルメン純情す」も同時配信中だ。
視聴には月額1,050円のプレミアム会員になることが必要。同会員になれば、全国の松竹直営映画館およびMOVIXでの当日入場料300円割引クーポンのダウンロード、新作試写会への招待、撮影所の見学などの特典も付いている。
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