4拠点18サーバーを1拠点3サーバーへ集約——NTTデータ、共通IT基盤サービス
共通IT基盤サービスは、ハード面の共有に加え、OSやミドルウェアといったソフト面、およびこれらの運用保守も共有化し、利用者は安定したIT基盤を“おまかせ”で利用できるというもの。
最初に登壇したNTTデータ ビジネスソリューション事業本部 執行役員 事業本部長 神田文男氏は、共通IT基盤サービスの紹介に先立ち、データセンタの技術動向と企業戦略に関するプレゼンテーションを行い、その中で同社の「サーバーの仮想化」「高圧直流給電システム」「冷却技術」における同社の取り組みを紹介した。
NTTデータでは、今年5月に社内の複数部門サーバーの集約化・仮想化を実施。4拠点18サーバーを、VMwareを使って1拠点3サーバーへ集約した。今後は全社スタッフ部門サーバー82台を4〜5台にまで集約することを予定しているという。
データセンタにおける電力問題については、UPSおよびIT機器の消費電力削減に向け、同社は「高圧直流給電」に注目。交流給電方式の場合、3回の変換で約30%のロスが発生し発熱量も大きいが、直流給電方式であれば1回の変換で約10%のロスで済むことから、神田氏は「データセンタ全体で電気代を20%、少なくとも10%は下げたい」と語る。現在は高電圧による人体や火災の安全性確保に取り組んでおり、自社ビル内で380V高電圧直流給電(HVDC給電)方式をコアとした「オールインワン型サーバーラック・ユニットシステム」を検証。来年には実証実験を行う予定だ。
また、冷却および空調設備の消費電力削減に向けては、冷気と暖気が混ざったり、電源や通信配線により冷気が遮られている、といった問題を解決する冷却技術を提案。冷気と暖気を完全分離する「キャッピング」を採用するなどして、空調効率10%増、スペース効率30%増を実現するための実験に取り組んでいるとのことだ。
NTTデータのグリーンデータセンタでは、以上のような最新技術、および太陽光発電システムを順次採用し、NTTデータの都内データセンタ1期分(約1,200平米)で、年間約2,000トン(東京ドーム21個分)のCO2削減を目指す。従来型のサービスと比べて30%以上の削減効果と試算され、こうしたグリーン化技術により、共通IT基盤サービスを顧客に安価に提供していく。
その共通IT基盤サービスは、利用者が業務アプリケーションにリソースを集中できるよう、ファシリティ、ネットワーク、ハードウェアに加え、OS、ミドルウェアも含んだ標準ITプラットフォームサービスとして提供されるもの。基盤には、NTTデータの「Prossione(プロシオーネ)」(オープンソース系)と「PRORIZE(プロライズ)」(マルチベンダ系)のいずれかを、顧客が選択が可能となっている。
共通IT基盤サービスのメニューは、レディメイド方式の「マネージドホスティング ハード共有」、パターンオーダー方式の「マネージドホスティング ハード専有」、オーダーメイドの「個別カスタマイズ」の3つがある。ハード共有では、アプリケーション開発の試験環境も提供し、早期導入を実現する。価格は、ハード共有は従来の最大30%オフ、ハード専有は10%以上オフとしており、小規模SIから大規模SIまでをターゲットに、今後3年間で導入企業200社以上を目指す。
NTTデータ データセンタビジネスユニット長 年清昭彦氏は、「全国(18拠点)のデータセンタに共通IT基盤サービスの考え方を適用して効率化していき、将来的にはNTTグループ内の連携も含め、世界中のデータセンタでこのサービスを提供したい」と語り、同社の豊富なアプリケーションによるクラウドコンピューティングを進めるうえで、同サービスをその基盤にすえていくかまえだ。
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