SaaSは米国が牽引し大企業にも浸透——富士通
富士通は、2007年9月に米OKEREを買収し富士通コンサルティングのSaaS事業部としたことで、米国におけるSaaS導入事業を開始した。OKEREは、金融機関へのCRMの導入プロジェクトのメンバーで設立した会社。SaaS事業部の顧客としては、金融サービスが80%を占めており、そのほかは製造、メディア、エネルギー、通信など多岐に渡る。
同氏が示したIDCによる全世界のSaaSアプリの売上げ予測によると、2008年は80億ドル、2012年には170億ドルにのぼるとする。菅原氏はこの数字について、「予測が出るたびに数字が大きくなる。実際に予測を上回る伸びを示していたり、期待が大きいため」とする。さらに、いずれの年も米国が8割を占めており、「米国が牽引している」という状態だ。
米国でも、SaaSが始まった頃には「SaaSは中小企業にしか使えないだろう、金融機関などの複雑なことはできないだろう、と言われていた」とする。しかし今では、シスコ、メリルリンチ、モトローラ、デルなどの大企業や金融機関が導入をしている。「予想を超えてかなり導入が進んでいる」というほどだ。
これらを踏まえて、導入事例を紹介した。アメリカのある証券会社では、2万人のファイナンシャルアドバイザーを有するが、アドバイザーがそれぞれ顧客情報を持っている状態だった。これを全社で共有するために、オンプレミスによるCRMの導入を計画。3年間で100億円以上を投資したが、運用に至らずプロジェクトが終了した。富士通ではこれをSaaS型で構築。Salesforce.comを利用することで6か月で初期導入を実現し、部署ごとに段階的にSaaSに移行した。
またある通信会社では、オペレーターが扱う50種類のアプリケーションを統合し業務を簡素化。さらに、電話を受けると同時にユーザの情報を取得できるようにした。将来的には、自宅で業務ができるシステムも構築する計画だとする。
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