【シリーズ・テレビ新時代】ケーブルテレビ経由の地デジ視聴、インターネットは別の高速プランに加入
東京・渋谷区の賃貸マンションに住む片倉氏(仮名)は、話題の液晶/プラズマテレビについて、こう考えている。自宅にあるのはソニー製WEGAの25インチ。約6年前に購入したブラウン管テレビだが、当時のテレビとしてはD端子/PS2向けAVマルチ入力を搭載するなど、比較的魅力の機能が装備されていた。大画面で地デジやBSを観れば綺麗かもしれないが、25インチ程度の大きさではブラウン管で観るデジタル画像もそれほど悪くないとの認識だ。
新宿駅から約5分という都心にある片倉氏のマンションは築8年で、5世帯が入居している。マンションに設置されているアンテナは地デジ受信に対応しておらず、ケーブルテレビ経由で地デジを視聴している。ケーブルテレビ会社は東急線沿線に展開するイッツ・コミュニケーションズ。テレビ視聴は「αエース」(月額3,100円)に加入し、BSデジタルほかハイビジョンも視聴可能だ。イッツ・コミュニケーションズから提供される(レンタル)STB(DCH300)にはアンテナ接続用の端子とD4端子が搭載されているが、片倉氏はD1端子でテレビと接続している。
ただし当初は不満もあった、同時に提供されるインターネットサービスの「かっとびワイド」はお得だが、インターネット接続については、最大回線速度が30Mbps(今年の10月に最大160Mbpsのラインナップも登場予定)だったからだ。そのため08年の春、部屋まで光回線を引き込める「かっとび ひかりONE ホーム100(T)」に変更。管理会社の了解を得て、エアコンのダクトから光ファイバーを直接室内に引き込む工事を行った。多くの人は、CATV会社の提供する光ハイブリッドケーブルをインターネットとテレビ視聴双方に利用するプランに加入するのだろうが、片倉氏の場合は「かっとび ひかりONE」(インターネット)と「かっとびワイド」といった別接続の契約を行っている。
部屋にはリモコンが2つある。つまり、テレビ視聴用のリモコンとSTB用のリモコンだ。STB用のリモコンは地デジ、BS、CATVの放送を切り替えつつチャンネルを変更するため、TVリモコンはアナログ放送とゲーム入力などを見るためのものだ。したがって、地デジ視聴は、TVリモコンで「コンポーネント1入力(D端子)」に切り替えた後、STB用のリモコンを操作するという手順で視聴している。ちなみに、STBはパナソニック製で、STBリモコンに主要家電各社テレビリモコンの基本設定を学習させることも可能(テレビ型番による)だ。しかし、一発変更が可能なテレビリモコンと、トグル変更しかできない貧弱なSTBリモコンのテレビ設定ではどうしても2本のリモコンを併用してしまうと、片倉氏は話す。
川崎市・高津区の戸建てに住む金森氏(仮名)もイッツ・コミュニケーションズのサービスに加入しているひとりだ。加入のきっかけは、東京タワー方向に高層マンションが建ち、番組にゴーストが発生するようになったからだ。「気にならないければいいが、一度気になりだすとイライラしてくる」と金森氏は話す。
金森氏も、まだ薄型テレビを購入していない。前述の片倉氏と同様ブラウン管のテレビで視聴している。BS、地上デジ、ハイビジョン放送が視聴可能なプラン「ビッグ」。インターネットは下り最大30Mbpsの「かっとびワイド」だ。専用回線はエアコンのダクト近くにある分配器に接続し、そこからPCなどによるインターネット接続とテレビ視聴用STBへわけられている。STBとテレビはD端子で接続している。
液晶/プラズマを購入しないのは、単純に「今のテレビが壊れないから」。また「CS放送はまだ4:3での放送が多く、ブラウン管で観ていても不便を感じない」とも話している。
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