マイクロソフトとアイカーン氏が接触、ヤフーは警戒

2008年7月8日(火) 13時25分
 7日(現地時間)、マイクロソフトはカール・アイカーン氏と接触したことを公表し、ヤフーの検索部門の買収や協業について意欲があることを示した。

 発表によれば、マイクロソフトは先週アイカーン氏と接触し、ヤフーと同社の可能性のある契約について議論した。ヤフーの全面的な買収については断念したと発表しているが、検索部門の部分的な買収については依然興味を持っているとし、ヤフーの株主がマイクロソフトを選ぶならすぐにでも交渉に応じる用意があるとも述べている。アイカーン氏の興味を歓迎するとしながらも、ヤフーの将来を株主が決定する権利を尊重するとして、株主総会前にこの問題についてなにかを主張することはないとしている。

 これに対して、ヤフーは、スティーブ・バルマー自身が幹部や役員の前で(買収に)興味がなくなったとしておきながら、アイカーン氏と組むことは、ヤフーとその株主の利益にならないとあらためて明言し、マイクロソフトに対して、本気で買収する気があるならいつでも交渉に応じる、アイカーン氏に対しては、マイクロソフトの提案以上の納得できる具体的なプランがあるなら聞いてみたい、とした。

 ヤフーの反応は、マイクロソフトとアイカーン氏の接触を警戒しながら、交渉の窓口は閉ざしていないことを強調している。もともと応じるつもりがないので、オープンにしているという見方もあるが、グーグルとの提携が議会で問題になっているようにように、ヤフー経営者側の主張が株主に理解をえら得るかは予断を許さない。

 また、ヤフーはクラウドコンピューティング技術を強化する組織改革を発表しており、これが検索エンジン部門をいつでも切り離せる準備という可能性が指摘されている。検索エンジン事業がなければグーグルとの提携の障害がなくなるからだ。もし、ヤフーが独立経営よりも「マイクロソフトとの提携」を回避することを優先させるなら、検索エンジン事業を(抜け殻でもよい)マイクロソフトに売却し、グーグルとの提携を深めることが可能だ。しかし、この場合、ヤフーの独立性や市場でのポジションはこれまでと違うものになるはずだ。
《中尾真二》
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