リコーの「quanp」でOS Xに負けないリッチエクスペリエンス
フィールドテストというのは、ようは一般的なウェブサービスでのベータ公開のことだ。最近はベータ公開でも普通にサービスを開始しているサイトも多いので、この名称を使ったのだろうか。実際は、機能やサービスをブラッシュアップするため、実際のユーザーにソフトとサービスを使ってもらって、その意見を吸い上げ、本サービスに反映させる目的で3,000人規模のテストを目指しているという。
さて、ただのファイル共有サービスや大容量ファイルの転送サービスなら、類似のサービスは多数存在するが、最大の特徴は、ファイル管理ユーティリティのようなインターフェイスを持つクライアントソフトによって、ウェブ上のディスクスペースをネットワークフォルダのように使えることだ。つまり、大量のファイルをドラッグアンドドロップで簡単にサーバに上げ下げができるわけだ。しかも、ファイルのサムネイル表示は、サーバのレンダリングエンジンによるビットマップを使い、標準的なアプリケーションなら、表示イメージを確認しながら操作が可能だ。クライアント側は、WPFの技術を利用しており、Windows XPなどのエクスプローラによるアイコンやサムネイル表示より格段に中身を認識しやすい表示となっている。もちろん、個々のアプリを起動せずとも拡大表示もできる。
ファイル共有機能は、基本的に招待メンバーのみが対象となるものだ。パブリックな共有サイトではないが、仕事やプライベートで使うなら問題なさそうだ。また、アップロードしたファイルにはコメントをつけることができるので、ファイルを仲介して、仕事や個人的なメッセージなどをやりとりしたり、備忘録をつけることなども可能だ。共有用の「シェアプレイス」は任意に作成でき、招待メンバーはメールアドレスベースの管理となるので、企業や組織に依存しないプレイスを作ることができる。
アップロードされたファイルは、ファイル名などの検索やビットマップイメージによるブラウズ以外に、時系列での表示、コメントやメッセージによる検索、さらにファイルにつけた「タグ」によって分類・検索が可能となっている。ただ単に、ファイルをアップロードできるディスクスペースというだけでなく、保存や再利用などを考慮した設計となっている。
現在、リコーでは、このサービスをどのように展開していくか、どのようなビジネスにつなげていくかは、じつは詳しく決めていないという。今回のフィールドテストによって、実際のユーザーの意見を尊重し、そこから生まれる新しい使い方や可能性を探っていく方針のようだ。フィールドテストの申し込みは無料で、quanpサービスのホームページから可能だ。クライアントソフトもすぐにダウンロードできる。フィールドテストでは1人あたりのディスク容量は10GBだそうだが、これも本サービス時にはユーザーの意見を反映される可能性がある。また、WPFベースなのでXPでも動作可能だが推奨はVista環境となってしまうが、3D表示やグラフィカルなリッチインターフェイスはWPFだから可能だったという考え方もある。ブラウズ用のレンダリングエンジン対応フォーマットは、Office系ユーティリティとPDF、JPG、GIFなどのイメージファイルなどはOKだが、PhotShopやillustrator、InDesignなどのネイティブデータは対応していないが、Mac対応やサービスAPI公開も含めてフィールドテストで多数の意見を吸い上げたいとしている。
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