WiMAX企画会社が本格稼動——社名は「UQコミュニケーションズ」年内に基地局1000局
UQコミュニケーションズの前身のワイヤレスブロードバンド企画は2007年8月にKDDIの100%出資子会社として設立された。翌9月にはインテル、東日本旅客鉄道、京セラ、大和証券グループ、三菱東京UFI銀行が資本参加。昨年12月に総務省より認可された。社名変更は企画会社から事業会社への転換を示し、いよいよ2.5GHz帯の次世代高速無線サービスの構築が始まる。今後は今年6月より基地局の設置工事を開始し、9月までに300局を設置。その後設置ペースを徐々に速めて、今年度末までに700局を追加。2009年の2月から東京23区と横浜市などで試験サービスを開始し、2009年の夏から東名阪で4000局規模で商用サービスを開始する。2009年度末には政令指定都市へエリアを拡大し、2010年度末には全国の主要都市をカバーする計画だ。代表取締役の田中孝司氏は「予定は常に前倒しすべく努力する」と述べ、この計画が繰り上がる可能性も示唆した。
2008年度に採用する設備のベンダーも発表された。基地局には小型化、軽量化を評価して富士通、世界的実績を持つサムスン電子の2社を採用した。また、基幹ネットワーク機器には日立製作所と伊藤忠テクノソリューションズを採用した。田中社長は「これらは2008年度の採用。機器や技術は進歩しており、多くの会社から提案を頂いた。2009年度以降はあらためて検討する」と、仕入れについてもオープンな姿勢を強調した。また、技術面において東日本旅客鉄道と共同で電波伝送実験を実施中であると説明し、新宿駅、品川駅、東京駅での地上、地下における実験風景の写真を公開した。また、既存サービスとの電波干渉を防ぐため、WILLCOMと共同で固定系地域バンド事業者向けの説明会を開催しており、東京で81社、大阪で44社が参加したこと、2月4日より電波干渉の調整受付を開始しているとのことだ。
UQコミュニケーションズという命名の由来として田中氏は「UQは普遍的(Universal)かつ高品質(Quality)という意味を込めた。Uには多様な企業と連結(Unite)し、ユビキタスネットワークの発展に寄与する。Qには大容量(Quantities)、高速(Quickness)の意味もある」と説明し、「人々の豊かで快適な生活を支援していく。これが未来の通信を支える我々の使命だ」と宣言した。社名ロゴは「大地の向こうから立ち上がるUQの文字と、Qの字の点が一歩踏み出すという前進のイメージ」が採用され、新しい価値観や豊かさを示す。コーポレートカラーは協調性やオープンな姿勢を象徴するブルーとした。これはMVNO戦略で「どの会社とも分け隔てなくフェアに取引する」という意思も示している。MVNOでフェアに、という部分については後の質疑応答で田中社長より「言っても信じて貰えないが……」と苦笑いしながらも重ねて強調された。MVNO事業者向けの説明会は3月21日から開催され、同社のWebサイトで参加申し込みを受け付ける。
ワイヤレスブロードバンド企画からUQコミュニケーションズへの移行にあたり、株主、役員構成は変更しない。ただし事業の本格的な展開のため、2月28日に資本金を8.5億円から170億円に増資した。出資比率に変更はなく、KDDIが32.26%、インテル、東日本旅客鉄道、京セラが同比率で17.65%、大和証券グループが9.80%、三菱東京UFJ銀行が5.00パーセントとなっている。当面の間は他の出資は募らない考え。また、人材面でも事業開始に向けて社内体制を強化し、2008年4月1日に社員100名体制とし、その後も株主からの出向や中途採用で増強する。人員増強に対応するため、本社所在地も千代田区飯田橋から港区港南の品川イーストワンタワーに移転する。
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2007年12月の全国免許の割り当てに引き続き、2008年3月には固定系地域バンド(地域WiMAX)の申請がはじまり、順調に進めば、地域から先にWiMAXサービスがスタートする可能性がある。
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