【インタビュー】オープンソースの仮想化ソフト、XenSourceのアジア戦略。日本法人も?

2007年4月27日(金) 23時13分
XenSource ジェネラル・マネージャ ニーマ・ホマユーン氏の画像
XenSource ジェネラル・マネージャ ニーマ・ホマユーン氏
 4月26日、都内某所にてXenSourceのアジア担当ゼネラル・マネジャーのニーマ・ホマユーン氏に、注目される仮想化ソフトのXenについてと、そのアジア戦略について語ってもらった。

 氏は24日の住商情報システム(SCS)と伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)との戦略的協業開始の発表に関連して来日していたが、RBB TODAYのために単独インタビューに応じてくれた。XenSourceの提供する仮想化モニタは、1台のサーバー上に複数のVM環境で別々のOSを動かすことによって、効率的な管理・運用を可能にするものだ。類似のテクノロジにはVMwareなどがあるが、Xenの特徴はオープンソースであることだ。RedHatの最新バージョンにXenのベーステクノロジが採用されるなど、エンタープライズ分野でも注目度が高い。

 まず、基本的なことから聞いてみた。XenSourceとXenの関係だが、XenSourceは、ケンブリッジ大学で生まれたXenのコミュニティ、開発エンジニアやプロジェクトを、資金面も含めてリードしている会社だ。資金の調達は主にベンチャーキャピタルからの出資となっている。XenSourceの社員は75人ほどだが、その9割がエンジニアだという。ホマユーン氏よれば、開発部隊を多くかかえるXenSourceの特徴だという。通常、オープンソース系のプロダクツをビジネス化している企業は、コミュニティのサポートをしながら、いわば傍流ビジネス(パッケージングやカスタマサポート)を行うビジネスモデルを展開している。コミュニティやプロジェクトそのものを抱え込んでの運営は、開発力や商品戦略上有利に働く可能性がある。

 次に日本進出の目的について聞いてみた。これは単純で、米国、EUに次ぐ世界第3位の市場を持つ日本でXenプロダクツを販売することだ。今回のSCSとCTCとの協業により、日本からアジア・パシフィックマーケットに展開したいとのことだ。日本以外のアジア・パシフィック諸国の現状について質問したところ、オーストラリアとニュージーランドはすでにビジネスを展開している。韓国、中国は仮想化というソリューションの認知や浸透は十分ではないとの認識を示した。これらの諸国への展開は、日本を成功事例にしたいとのことだ。

 ただし、日本でのビジネスでの売上目標やターゲットシェアなどは、企業秘密とのことで答えてくれなかった。シェアについては、当面VMWareの市場と競合する形だが、オープンソースの強み(コスト)と、XenSourceの(実装の)「薄さ」によるハードウェアスピードで動作するVMのパフォーマンスを強調していた。ホマユーン氏もインテル出身で、インテル、AMDの最新テクノロジーの技術情報にアクセス可能できるそうだ。そのため、オーバーヘッドの少ないVMを実装できるわけだ。

 一連のインタビューの中で、興味深い情報も語ってくれた。それはXenSource K.K.についてだ。これは、SCSやCTCのようなパートナー企業のために本国との窓口やサポートをするための日本オフィスを設立する予定があるそうだ。
《中尾真二》
注目の情報[PR]

注目ニュース

 米IBMは26日(米国時間)、同社研究所とブラジルのオンラインゲーム会社であるHoplon Infotainmentの共同でCell Broadband Engine(Cell/B.E.)とIBMメ...

HP、ITから「BT」への新戦略製品「HP Neoview」を発表

 日本ヒューレットパッカードは25日、エンタープライズ・ウェアハウスを実現させるプラットフォーム製品「HP Neoview」を発表した。これに合わせて、HPが掲げる新しいソリューションポートフォリオ「...

BBTower、仮想ホスティングサービス「Collective Hosting」を開始

 ブロードバンドタワー(BBTower)は25日、仮想ホスティングサービス「Collective Hosting」を5月9日に開始すると発表した。

Xenベースの仮想化技術を搭載した「Red Hat Enterprise Linux 5」がリリース

 レッドハットは18日、企業の基幹システムに対応可能なLinux OSの最新版「Red Hat Enterprise Linux 5」の提供を開始した。

RSS

特集・連載

ブロードバンド/無線LANスポット検索

ブロードバンド検索
-

ピックアップフォト