ガジェットのルーツはNEKO.COMだ!——LiveとVistaに見るマイクロソフトのプラットフォーム戦略
アプリケーションやサービスのプラットフォームが、ハードウェアやパッケージソフトからウェブに移ったといわれて久しい。マイクロソフトはその回答として、Windows LiveとWindows Vistaという2つのプラットフォームを用意している。しかし、その革新性や戦略が見えにくいという印象がぬぐえない。これは、既存プロダクツのサポートを続け、ソフトランディング的な市場転換を図らなければならない巨大プラットフォームベンダーとしての宿命のようなものだろう。
今回のプレスセミナーでは、Windows Live、Vistaサイドバー、そしてVirtual Earthという3つのサービスプラットフォーム(API)を「マッシュアップ」という切り口で、それらの機能や適用事例などが紹介された。スピーカーは、安藤浩二氏(マイクロソフト オンラインサービス事業部 プロダクトマネージメントグループ Windows Liveチーム シニアマネージャー)と川岸達之氏(同 サーチチーム プロダクトマネージャー)の2名だ。
セミナーは、安藤氏のサービスプラットフォームとしてのWindows LiveとWindows Vistaについての説明から始まった。まず、マイクロソフトはWeb2.0という言葉は使わず、AjaxとUX(User Experience)という表現を使うという。「Web2.0」は便利なキーワードだが実体が見えにくいからだろう。実際、ティム・オライリー氏のいうWeb2.0の7つの定義は成功事例を整理しただけで、それらを体系的に統合したわけではない(余談だが、「Web2.0」という単語の発明者はティム・オライリー氏ではなく、O'Reilly Mediaの役員であるデール・ドゥーラティ氏である)。
では、マイクロソフトのLiveとVistaとはなんだろうか。それは、ユーザーに共通のサービスを提供するための文字通りのプラットフォームだという。ありがちな疑問として、Windows LiveとMSNとの違いがわからないというのがある。これは、MSNはウェブ上のポータルサイトであり、Liveはサイトのためのサービスプラットフォームと理解するとよい。この場合、プラットフォームとは、開発者から見ればAPIであり、ユーザーから見ればサービスや情報を受けるための道具であり、パートナー企業や広告クライアントから見れば双方向メディアとなる。そして、これらの関係をうまくつなげる「エコシステム」を完成させるために、ガジェットが重要になってくるという。
その理由として、ガジェットはブラウザ(Live)でもデスクトップ(Vistaサイドバー)でも同じ見え方でサービスを提供でき、XMLとHTML(+JavaScript+CSS+グラフィックデータ)がベースとなり実装が極めて簡単であること。広告モデルを意識したアーキテクチャなどを挙げた。実際、ガジェットはマニフェストと呼ばれるXMLファイル、画面上の見た目を定義するHTML、コード部分のJavaScript、それにCSSと必要なグラフィックデータで構成される。コードを実装する上でのAPIも豊富なので、ガジェット1つの開発に必要な時間は2時間弱だという。
ただし、ブラウザとデスクトップで同じサービスや機能を提供するといっても、現状では両者に互換性はない。これはブラウザのAPIとVistaの(正確にはVista OSに組み込まれたサイドバープラットフォームの)APIが同一でないからだ。これは、方向性としては好ましくないので、実現できるかは別として統合化したい意向はあるという。
互換性がないことによる機能的メリットもある。Liveガジェットは端末やマシン環境を選ばないで使える。Live.comによるガジェットコレクションのタブ共有などコミュニティ機能だ。VistaサイドバーガジェットのWPFを使った3Dなど豊富な表現力とUX、高度なセキュリティ機能などは、商用ガジェットには有効だ。
ガジェットのルーツは、日本でいえばMS-DOS時代の常駐ソフト(ネコのグラフィックがカーソルを追うNeko.comが有名だった)に遡ることができる。その後もX Window System用のXeyesやXclock(Emiclockなんていうのもあった)などニーズは古くからあったわけで、最後に安藤氏は、ガジェットがアプリケーションやサービスのビジネスモデルを変える可能性はあるとしめくくった。
注目ニュース
MSNショッピングは3日、大幅なリニューアルを行った。主要商品の価格比較、有名ショッピングモールの商品(350万点、店舗数4,430店舗)を横断的に一括検索できる機能を搭載し、「ワンストップ総合比較...
MSNビデオでは5日より、オーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブで開催される世界4大ゴルフ大会の1つ「マスターズ」のハイライト映像、トッププレイヤーの試合後インタビュー映像など計20本を無料配信する。
マイクロソフトは2日、Certified for Windows Vistaロゴおよびロゴ取得製品のプロモーションキャンペーンの実施を発表した。キャンペーン期間は4月2日から6月30日。
マイクロソフトは2日、教育機関向け独自ドメイン上でWindows Liveの各種サービスが利用できる無償サービス「Windows Live@edu」を開始した。
マイクロソフトは30日、Windows Vistaのプレミアム製品搭載の「Windows Media Center」から利用可能な各種メディアオンラインサービスについて発表した。
特集
- ├回転式キャップのUSBフラッシュメモリを2モデル——アクセントに蓮の花
- ├マイクロソフト、春の新生活応援キャンペーンを実施 〜 Ultimate購入でキャッシュバックなど
- └Windows Vista海賊版+「自動認証ツール」を販売した男性を逮捕
- ├【GARMIN nuvi 2582V インプレ後編】BluetoothにecoRoute、PC連携で広がる利便性と楽しさ
- ├【GARMIN nuvi 2565 インプレ後編】“わかりやすさ”を第一にしたUI設計ながら機能性も確保
- └電子チラシサービス「Shufoo!」、家電量販店大手のエディオンと提携

























