アップルのスティーブ・ジョブズCEO、音楽業界とDRMに苦言を呈する
ジョブズ氏は、まずすべてのモデルのiPodにおいてDRMが施されていないMP3やAACファイルを再生できることを指摘した上で、iTunes Store上で売られているコンテンツは不正コピーを防ぐためにDRMをかけることが音楽会社との契約条件となっていることを明かした。この点についても、同社は少しでもユーザーの自由度を上げるために最大5台までのPCで再生可能としたほか、iPodに関しては無制限とするよう交渉したとしている。
今後同社が取るべき道については、第一の可能性としてこれまで通り独自のDRMを使い続けることを挙げている。これまでに販売されたiPodの数とiTunes Storeで販売されたコンテンツ数から概算すると、iPod1台あたり平均して3%以下のコンテンツにしかDRMはかけられておらず、97%はDRMフリーのコンテンツであることからも、アップルがDRMを使い続けることはユーザーが将来的に購入するプレーヤーの選択肢を狭めることにならないと主張している。
次の可能性としては、FairPlayを他社にライセンス提供することで、他社プレーヤーでのコンテンツを再生できるようにすることだ。ただし、アップルがこのライセンス提供によって得られる利益は少ない上に、ライセンス提供によりDRMの仕様が漏えいする可能性が高まるために最終的には音楽会社に採用されなくなる危険性があるとした。
3つめの可能性は、完全にDRMを廃止すること。これが消費者にとっても同社にとっても最善の可能性であることは言うまでもないが、音楽会社の理解を得る必要がある。2006年には20億曲のDRMが施されたコンテンツがオンライン配信事業で販売されたが、その10倍以上にあたる200億曲が音楽会社みずからの手によってDRMフリー、かつ著作権保護が施されていないCDの状態で売られている点を指摘し、音楽会社が考えを改めることで新たな企業が参入して市場が活性化するだろうとした。
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