【IPv6 Summit 2006(Vol.3)】「IPv6普及促進はアプリケーションで論議すべき」-橋本岳議員
日本を世界最先端のIT国家にしようとの意気込みで、e-Japan計画が2001年に策定されたが、その潮流は、今年1月に示されたIT新改革戦略によって新たな段階に進んだ。IT新改革戦略では、IT化を進めるべき重点領域を掲げ、取り組みをさらに加速することを図っている。ここでは、2008年までに政府のネットワークをIPv6に対応させることが明示されており、IPv6による電子政府の実現に向けて既に各省庁の動きが活発化している。財務省では、ネットワーク最適計画を決め、同省本省内にある複数のLANを統合、統一基準により運用を目指すとともに、情報機器の更新にあわせ、原則として2008年度までにIPv6対応を図ることとする意向だ。
政府としては、IPv6への対応、その重要性は認識しているわけだが、橋本氏は「アンケート調査などをしたわけではないが」としたうえで、「(総じて)国会議員の、IPv6の認知度は低い」と話す。IPv6も含め、一般に「技術的な問題には関心が高くない」が、その反面、NHK、NTTの再編というような、組織形態論には注目が集まるという。
国会議員には「技術者出身の方が少ないので、ユーザーの視点での議論が多くなる」が、逆に「応用分野によっては、ポイントをうまくつけば、関心は高くなる」。たとえば、電子政府の論議では、医療のオンライン化などがそれにあたるという。「無論、必要なところには使わなければならないが、いま、医療費をどう下げるかが課題になっている。これにオンライン化は効果があるのではないかということになれば、関心は高くなる」という。
政府の打ち出している最新のIT新改革戦略では、ITの構造改革力を用い、「社会改革のうえで、ITを活かす趣旨」だ。医療、環境、安全、交通、電子行政、企業競争力、生活など幅広い領域での適用を見込んでいる。この戦略での、IPv6の位置づけとしては、2008年度までに電子政府をIPv6化することになっている。IPv6への政策面からの期待として、橋本氏は「IPv6の普及は、大上段に構えてはいけない。その時々の政策にからめていくことが必要だ」と語る。
現内閣は、経済成長重視の立場をとっており、減価償却制度の見直しなど、事業者が、IPv6のルーターなど対応機器を導入すればメリットがある、ということになれば、普及の追い風になる。また、2011年には、現行のアナログ放送が停波するが、「デジタル放送の電波が届かない地域への対策として、IPマルチキャストへの期待がかけられている。ここは、IPv6にはチャンスだろう」とする。
橋本氏は「情報化が進むなかで、IPv6がさまざまに貢献できることを示せれば、政治は喜んで取り入れることになる。具体的なアプリケーションがあれば、政策の推進力になる」としている。
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