トレンドマイクロによると、2005年上半期におけるウイルスのトピックスとして「不正プログラムによる情報漏えい」「活動の悪質化と攻撃対象の特定化」「亜種の頻発」「日本をターゲットにした攻撃」があげられるという。 2005年上半期における日本国内のウイルス感染被害の報告数は16,197件で昨年同期の36,039件と比べて大幅に減少している。これは、自己増殖型のウイルスの流行がほとんどなかったことが大きく影響しているという。 しかし、BOT型のようにパソコンに保存された情報が搾取されるケースが多くなっているという。このことから愉快犯が無差別に攻撃するケースと、金銭などの目的を持って攻撃をするケースに顕著に分かれてきているとしている。 また不特定多数への攻撃から、特定のものに対する攻撃も目立つという。具体的には、迷惑メールの踏み台やWebサイトへのDoS攻撃を行うウイルスがあげられる。ほか亜種が大量に発生したのも上半期のトピックスだ。「WORM_MYTOB」にいたっては、毎月数十種類の亜種が登場した。 ここ数日、ユーザのPCにウイルスが感染し、IDとパスワードが盗まれ、ネットバンキングが不正利用したという事件が発生したと各銀行から公表されている。ウイルスによる情報漏えいと攻撃対象の特定化によるものだとみられ、感染数が少なくなったとはいえ、引き続き注意が必要だ。●上半期のランキング [1位] WORM_RBOT:656件 [2位] JAVA_BYTEVER:637件 [3位] WORM_SDBOT:515件 [4位] TROJ_AGENT:497件 [5位] TROJ_SMALL:487件 [6位] WORM_AGOBOT:417件 [7位] WORM_NETSKY:387件 [8位] VBS_REDLOF:215件 [9位] TROJ_STARTPAG:206件 [10位] TROJ_IESER.A:204件