シャープ、ZTVを経由して中国にネットワーク回線接続。足回りの良さでCATVを選ぶ | RBB TODAY
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シャープ、ZTVを経由して中国にネットワーク回線接続。足回りの良さでCATVを選ぶ

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 アジア・ネットコムは、本日付けでシャープの国際回線に関してネットワークを提供することを明らかにした。アジア・ネットコムが提供するネットワーク回線は、国内の液晶生産工場(三重県亀山工場)と、中国の江蘇省無錫を結ぶもの。回線は45Mbpsで結ばれており、シャープは、ビデオ会議、CAD、ERPのデータ交換に利用するとしている。

 シャープは、今回の国際ネットワーク回線を構築するにあたり、国内の足回り回線としてケーブルテレビ事業者のZTVを選び、ZTVの国際回線側パートナーであるアジア・ネットコムを利用している。両国間でのトラフィックは、ZTVのバックボーンネットワークを経由して、アジア・ネットコム、チャイナ・ネットコムへと流れる仕組みだ。

 ケーブルテレビのネットワークは、安定性の面から自治体で利用されることが多かった。事実、ZTVは行政用のネットワークを提供してきた。また、ZTVの場合は、三重県津市だけに限らず、東海・近畿地方において41市町村でもサービス展開をしている。広域エリアでの展開においても、ZTVが光ファイバを敷設し、ZTVならではのバックボーンネットワークを構築している。

 この広域性とケーブルという足回り回線の柔軟性により、ケーブルのネットワークはもはやコンシューマのためだけのインターネット接続インフラだけではなく、企業や自治体のバックボーンネットワークとしても着目されている。

 事実、シャープのネットワーク回線では、ZTVが国内の足回り回線から国際回線も含めた上でネットワーク回線を提供する立場に立っている。また、ケーブルの足回りの良さがあったからこそ、短期間で国際回線構築も実現できたといわれている。

 光サービス、ADSLとケーブルテレビを追い上げる勢いは強い。しかし、ZTVは地域に密着するケーブルテレビという強みと、自前の光ファイバを利用することで、新たなビジネス分野を切り開いた。ブロードバンドの先頭を走り、着実にIP技術と光インフラ技術を積み重ねてきたケーブルテレビ。今年は、こうしたケーブルテレビ事業者の新たな展開が目につくことだろう。
《公家幸洋》
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