SOBA、オープンソースコミュニティ作りはもう少し先に。まずは組織作りとアプリケーションメンバーから | RBB TODAY

SOBA、オープンソースコミュニティ作りはもう少し先に。まずは組織作りとアプリケーションメンバーから

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 日本からはじまるP2Pベースのソフトウェア開発プロジェクトであるSOBAプロジェクト。先日開催されたSOBAカンファレンスを通して、ようやくデモ版の公開にこぎつけた。しかし、本来この場は、デモ版の公開と共に、α版の仕様公開、そしてアプリケーション開発メンバーの募集を開始する場であった。

 SOBAプロジェクトは、P2Pテクノロジベースのフレームワークの開発をそのベースとしており、今回ようやくデモが公開された。SOBAの特徴は、セッション単位でP2Pを管理することで、自由に自由なユーザとの間でセッションの作成と消滅、複数セッションへの参加、セッションの分割や統合といった機能を実現する。公開されたデモは、複数ユーザ間でのセッションの生成と消滅、複数セッションへの参加、セッションの統合を実現したものとなった。複数のユーザと共有セッションウィンドウを実現し、異なったユーザ間で共有しているセッションウィンドウとそれぞれのオプジェクトを瞬時に統合するというデモはこれまでのコミュニケーションのあり方をひっくり返すほどの魅力を感じるものだ。しかもSOBAは、これらのセッションをサーバなしに実現するうえ、セッション内での同期を実現するプラットホームとなる。また、XMLベースのオプジェクトを使うことによって、動作するオプジェクトの種類を問わない。多くのユーザ間と自由にコミュニティをできる空間を作り出すものとして、期待されている。

 フレームワークの開発は無事すすみ、α版のAPIを公開できる状態
になったことで、新たにアプリケーション開発メンバーを募集し、APIのさらなる拡張とブラッシュアップ、そしてSOBAフレームワークを使ったビジネス展開へとSOBAプロジェクトは進める予定でいた。しかし、現実に開発は進んだものの、事務作業がまだ準備が整わず、肝心のアプリケーション開発メンバーの募集が若干遅れる見込みだ。

 ひとまず、SOBAは組織と事務回りの環境を整えることを最優先とし、SOBAフレームワークのα版を近日中に公開する形にすると共に、本格的なアプリケーション開発メンバーの募集もα版の公開と共に開始となる。また、今回のアプリケーション開発メンバーは、共同研究としての立場で参加する法人という位置づけになっているため、参加とともに賛助金も予定されることになった。具体的な金額はまだ未定であるが、先行開発メリットを享受するには、SOBAプロジェクトとの間でNDAを締結するだけでなく、金銭面での負担も生じる形で解決しそうだ。

 SOBAは、ビジネス的な組織として存在する以外に、コミュニティを通して進化も続けるという、コミュニティとビジネスの両面を兼ね備えた組織作りをめざしている。しかし、もっとも着目される大学を中核としたオープンソースのコミュニティモデルに関しては、現状ではまだ細かい部分はほとんど未定である。また、キーとなるアプリケーションやフレームワークの開発に参加する企業への細かな条件もこれから討論される形になる。

 新たなネットワークソフトウェアをめざしたSOBAプロジェクトであるが、多くの企業がSOBAプロジェクトには興味をもっている。しかし、SOBAプロジェクトの現状はようやくデモが完成したものの、そこから先の動きがまだとれない状態にいる。その結果、キーとなるアプリケーションメンバーの募集すら着手できない状態にいる。ただ、先日のSOBAカンファレンス参加企業はSOBAのテクノロジを高く評価しており、SOBAという新たなP2Pプラットホームへの参加には意欲が高いように見受けられる。

 最終的に、SOBAの価値はプロジェクトにどれだけの企業が参加し、どんな活動をするかで決まってくる。参加を希望する会社の熱が冷めないようにどれだけ敏速にベースとなる組織作りを終わらせ、アプリケーション開発メンバーを募集できるか。SOBAプロジェクトがむかえた最初のハードルかもしれない。
《RBB TODAY》

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