光時代を主眼においたブロードバンド時代のプラットホーム。SOBAプロジェクトにNTTコムウェアが参加 | RBB TODAY

光時代を主眼においたブロードバンド時代のプラットホーム。SOBAプロジェクトにNTTコムウェアが参加

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 京大の中島玲二教授がプロジェクトリーダを努める産学協同プロジェクトのSOBA(Session Oriented Broadband Applications:ソーバ)プロジェクトは、新たにNTTコムウェアの参加を受け入れると共に、今後のロードマップを発表した。



 SOBAプロジェクトはブロードバンドに焦点を定めてP2Pベースのコミュニケーションを主体としたフレームワークを提供するもの。フレームワークとして仕組みの提供と枠作り、そしてAPIや部品アプリケーションをオープンソースとして提供することで、SOBA上のアプリケーションやコンテンツ創出を狙うもの。クライアントサーバ型構造でネットワーク負荷が集中する現状のインターネット構造に対して、SOBAはP2P型の構造を持つことで、双方向コミニュケーションを実現するモデルとなっている。また、XMLをベースとした構造を持つことで、ユーザ環境に左右されない環境が整うとしている。

 SOBAのセッションアプリケーションは、参加者との間でP2Pコミュニケーションをベースにした共有空間を持つことが最大の特徴となる。この上で、セッションアプリケーションの創出を目的としたライプラリが提供されることで、短期間でブロードバンドに特化したコミュニケーション主体のセッションアプリケーションを作り出せるとしている。実際SOBAの共有空間モデルは、共有空間の生成や消滅が必要なときに必要なだけ実行できるほか、特定利用者がいくつもの共有空間に参加したり、必要に応じて個別セッションを実行するように共有空間の分割や統合ができるモデルを実現する。バーチャル空間であっても、リアル空間のように自由なグループ空間を生成できることがSOBAプラットホームのコンセプトでもある。

 さらに、SOBAプラットホームでは共有空間内でオブジェクトの移動ができるため、ひとつの素材やコンテンツをいくつもの共有空間で参照したり多次利用ができるようになる。しかも対象となるオプジェクトはストリーミングメディアをベースに設計されるため、動画や音声の共有も簡単にできる。しかも、これらのフレームワークは上位のネットワークレイヤで構築されるため、インフラを問わないこともアプリケーションを開発する上での魅力となる。

 具体的なセッションアプリケーションが披露されない現状で、SOBAの全貌を見極めるのは非常に困難である。しかし、コミュニケーションをベースとしたもので双方向のやりとりが必要なものには、SOBAのフレームワークを利用することで開発期間が短縮すると共に、質のよいセッションアプリケーションを構築できるとしている。SOBAプロジェクト自体が利用を想定している分野は、教育や遠隔診断への適用や、メーカにおける顧客サービス、ECでの販売目的やマーケットプレース、コンテンツデリバリやデータ転送などで、適用範囲は幅広い。

 プロジェクトリーダの京大中島教授は、SOBAはよりブロードバンドに特化した環境ととらえている。実際、いくつもの共有空間に参加できるSOBAアプリケーションモデルでは、いくつものコミュニティに参加すれば参加するほど帯域を利用することになる。ADSLでも動くが100Mbpsクラスの光サービスであればさらによりよく動くものととらえるとよさそうだ。

 さらに、SOBAの普及に向けて中島教授はオープンソースとしてコミュニティ経由で部品アプリケーションの作成やフレームワークの仕様決定、フリーアプリケーションの作成を促進すると共に、企業利用に向けて公式版フレームワークの開発とライセンスを供与する法人組織を設立し、企業の営利利用に向けての環境も整えるとしている。この中島教授の考え方に基づき、SOBAプロジェクトのロードマップは、7月9日にαバージョンをリリースすると共に、セッションアプリケーションを開発する企業を募り、プロジェクト全体を実証実験へと進める。β版のリリースは2003年度を予定しており、SOBAユーザコミュニティも2003年をめどにNPOとして設立する方針でいる。なお、プロジェクト設立から関与してきたオムロン、ならびに今回参加したNTTコムウェアはSOBAフレームワーク自体の開発にも加わり、α版を使った実証実験以降はアプリケーション開発にも加わる。また、NTTコムウェアはブロードバンド環境での実証実験にも参加する方針でいる。
《RBB TODAY》

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