NHKがインターネットを通して番組の二次利用、関連情報提供へ。まずは著作権処理の少ない番組から | RBB TODAY
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NHKがインターネットを通して番組の二次利用、関連情報提供へ。まずは著作権処理の少ない番組から

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 放送業界がインターネットを使った配信に向かって動き始めた。とくにNHKがインターネットでの配信と番組の補完を表明したことで、日本ならではの放送と通信の融合が始まる気配がうまれてきた。

 NHKは、平成14年度の計画として、すでに放送した番組の二次利用や関連情報をインターネットで利用する方針を表明した。ただし、現状で著作権管理機構が存在世、番組の利用に関しても統一ルールがないことを問題視しており、著作権処理の少ない番組を中心にインターネットでの補完を開始する予定でいる。

 NHKが放送番組の二次利用として現在検討している内容は、各種ニュースや各種気象情報と番組で利用した文字情報や動画、音声情報といった著作権処理の少ないもの。さらにに、学校放送番組や福祉情報番組など公共性が高く、字幕付き映像を二次利用して動画・音声、文字情報を提供するものも含まれる。また、国際競技大会や国内競技大会の得点情報も提供するとしており、インターネットを使って高校野球やワールドカップを応援できる可能性も出てくる。

 こうした放送の二次利用にとどまらず、NHKは教育、福祉、医療、生活の4分野については、放送を補完するための情報もインターネットを使って積極的に提供する予定でいる。

 NHKは、放送の二次利用や補完情報の提供を開始するとしても、現実的には、既存の番組を補うものという位置付けをくずしていない。あくまでも主役は放送で、シリーズ番組はシリーズ終了から1週間程度まで、またニュースなどリアルタイム情報は48時間を限度に提供を停止するとしている。アーカイブとしてのインターネット利用は検討しておらず、まずは放送と通信での表現方法を検討する段階でしかすぎない。

 これまで、NHKは番組の広報、視聴者からの意見募集、NHK自身の情報公開の場としインターネットを利用してきたが、少なくとも来年度はインターネットをもう少し積極的に活用するようになる。また、世間の流れにあわせ、携帯端末からのアクセスについても従来以上に考慮するとしており、放送業界のインターネットの利用についてNHKなりに模索することになる。
《RBB TODAY》
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