総務省、DSL関連で2件の指導文書。Yahoo!BBの“回線掴み”とNTT東西の工事所要日数に対して | RBB TODAY
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総務省、DSL関連で2件の指導文書。Yahoo!BBの“回線掴み”とNTT東西の工事所要日数に対して

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 総務省は8日、DSLサービスに関して2件の指導文書を発出した。指導は、Yahoo!BBサービスの実施主体「ビー・ビー・テクノロジー(BBTec)」に対するものと、NTT東西に対するもの。

 BBTecに対しては、利用者が解約する場合に、実際にDSL用の配線が取り外されるまで長い期間がかかるという問題についての指導を行っている。

 この問題は、Yahoo!BBから別のDSL事業者に切り替えるときに起きるもので、いつまでもYahoo!BBが回線を掴んでいて、新しいプロバイダが工事しようにも工事できないという状況を引き起こしていた。12月1日から12月25日までに電気通信消費者相談センター(総務省)に寄せられた苦情は189件に上っており、ユーザからBBTecへの解約申出日から、BBTecからNTT東西への設備撤去工事の申込までが平均で27日もかかっていた。このため、解約の申し出に対して「迅速かつ確実に」処理するよう指導が行われたもの。

 ユーザからの申出内容を1ヶ月も放置しているという時点で、そもそもサービス業として問題であり、総務省からのこうした内容の指導が行われるというのはすでに異常といえるだろう。この指導に対し、BBTecは2002年の1月10日から稼働させている「自動キャンセル処理システム」によって原則1日で解約が受付られるようになったとしている。ただ、総務省の言う189件の苦情「平均27日」に対して、全数での数字(過去6ヶ月での平均は9.4日である、など)による反論をウェブに掲載しているなど、反省の色が見えない部分もある。

 ちなみに、BBTecからNTT東西への平均27日の遅れ以外にも、NTT東西からBBTecへの工事完了通知も平均で11日かかっており、ユーザは1ヶ月以上待たされる状態となっていた。このため、工事完了通知について総務省はNTT東西に迅速化を指導している(BBTecによれば現在この箇所は平均4日)。


 また、NTT東西への指導は、「DSLサービス開始までの標準的な工事期間の遵守」に関するもので、当初調査時点では7営業日以内に開通できないケースがNTT東で約20%、NTT西で約77%あったという。このため、日程を短縮できるよう業務の効率化などが指導された。もっとも、BBTecからの工事希望が特定局・特定日に集中しているなども原因のひとつだとしており、NTT東西だけに非がある問題というわけではないようだ。

 なお、開局工事について、現在記入が必要な「回線利用権の名義人」のかわりに、利用料支払者名での申請も可能にして欲しいというBBTecからの要望については、今後の検討課題として取り上げるとして結論は先送りとされた。利用料支払者は、毎月郵送される料金通知の「宛先」であり、こうした局内工事の本人確認情報としては不適切な可能性もあるため、今後の検討の方向性が注目される。
《RBB TODAY》
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