Biportableは速いだけのインターネットで終わらせない。ブロードバンドの使い方に焦点を当てたトライアル実験は続く | RBB TODAY

Biportableは速いだけのインターネットで終わらせない。ブロードバンドの使い方に焦点を当てたトライアル実験は続く

ブロードバンド その他

 Biportableは、無線を使った高速通信サービスを目的に、現在スポット的に実験をしている。そのひとつが、渋谷のPARCO PART1の7階に設置された特設会場だ。このスポットは7月7日に設置されたもので、8月12日までの期間限定開催の場となる。ちょうど6階から階段を上がったところにあるこの会場には、ノートPCが3台、PDA端末3台が置かれ、Biportableを試せる環境が整っている。

 現在、Biportableのスポットで見られるものは、オンデマンドを中心としたストリーミングコンテンツとなる。無線区間の36Mbpsを生かし、ノートPCでは2Mbpsのストリーミングを、PDA端末では400kbpsの動画を楽しめる。ADSLで標準的な1.5Mbpsという通信速度を上まわるストリーミングコンテンツをBiportableでは見られるところが、ひとつのキーとなる。このあたりのアプローチは、usenのGATE01のアプローチに近い。フルスクリーン画面にしても品質が落ちることを感じさせないストリーミングコンテンツを体験すると、衝撃的な映像品質として多くのインターネットユーザを魅了させることができるだろう。ただし、インターネットのストリーミングコンテンツとは縁のない利用者に対してみれば、その品質はDVDとそうはちがわない。単なるビデオストリーミングだけでは新たな利用者を開拓できないことをNTT東日本は十分に理解している。ネットミーティングでのイベントといったインターラクティブなネットワークアプリケーションやネットワークイベントをNTT東日本は渋谷を中心として検討しており、オンデマンドストリーミングという片方向のサービスだけにとどまらせない方針だ。

「東京の渋谷、しかもバルコというスポットは、次世代のインターネット利用者に対して新たなインターネットの活用方法を提案し受け入れてもらうための場所」(NTT東日本のBiportable関係者)

 当然、そこでは早いだけのインターネットは意味をなさない。ティーンエイジ世代には、ブロードバンド環境で実際に何ができるのかというリアルな姿を見せること、そして何を利用者は求められているのかを見つけ出すことが最重要課題となる。NTT東日本の目的はまさにそこで、高速のインターネット網を構築することに加え、ビジネスモデルを組み立てることにある。

「Biportableはコミュニケーションツールなのか、地域情報提供ツールなのか、それとも単に高速のインターネットでしか過ぎないのか。いずれも要素である」(Biportable関係者)

 それはBiportableにコンテンツを提供しているパートナー企業にとっても同様で、ブロードバンド環境の使い方の端でも答えを引きずり出したいと模索しているのが現状だ。

 PARCOのスポットでBiportableを楽しんでいた男性は、BiportableのPDA端末を使いながら、現在利用しているケーブルインターネット環境と同じように十分に通信速度が確保できており、満足できると語った。Biportableの実験的な利用状態ですべてを判断するには早すぎるが、現時点でBiportableは安定して動作するネットワーク環境であることはまちがいない。しかし、それだけにとどまらさせたくないとするNTT東日本の方向と、利用者をがっちりつかめるコンテンツの模索をするコンテンツパートナー企業。Biportableに向けたトライアル実験は8月までを予定している。その中でなにかしらの答えを見つけられるのだろうか。
《RBB TODAY》

編集部のおすすめ記事

特集

page top